節分の豆まきの意味!保育室で子どもたちに伝えていたこと
2021/01/31
先日、町の雑貨屋さんに、2016年クリスマス会の飾り物を求めようと寄ったら、早もう、2017年の年中行事について紹介されているんです。
クリスマスが終われば、新しい年を迎えることは当たり前のことですが、目の前の行事に追われている76歳老人は、新しい年がそこまで来ていることに気付かされました。
その中で、一番に目に入ったのが、節分の豆まきです。
鬼のお面と豆をじっと見ていると、保育園で働いていた頃のことが思い出され…気づくと暫くその前に立ちっ放しでした。
家に帰ってからも、子どもたちと一緒に作ったお面のことが、昨日のように思い出され、楽しい思いをした一時でした。
このような思いの中で私は「節分・豆まき」について、なんと説明していたかなぁ正しく伝えていただろうかと76歳になって心配になってしまいました。(;_;)/~~~
それで今回は、私(自分自身)の復習も含めて、「節分の豆まきの意味」についてお届けします。
50年前の保育室での再現と独自のリサーチに合わせてシェアしますので、私と一緒に学習しましょう。
まず豆まきの意味について説明しますね。
豆まきの意味は
「季節の変わり目には、鬼に象徴される「悪」や「厄」が生活の中に入りやすい」という考えが古来からあって、これを追いはらうのが「鬼やらい」つまり「豆まき」なのです。
豆をまくというのは、かなり昔からある風習の一つで、この起源は、何と1000年以上も前にさかのぼるのです。
そこで、1000年以上前にさかのぼる起源について振り返って見ますね。
豆まき」としては、平安時代の宇多天皇の頃に、「鞍馬山の奥の僧正ヶ谷に住んでいた鬼が、都に乱入しようとしたので、鬼に豆を投げ回避した」と言われています。
やがて室町時代には、現在のように「鬼は外~福は内~」と唱えながら豆をまく・・・という形になります。
江戸中期頃になると、社寺の行事として行われ、浅草観音では、朝早くから豆をまく「整理券」が配られ、それを求めて参拝客が殺到したそうです。
この頃から、社寺や公的な場所だけではなく、広く民間・個人でも「豆まき」が行われるようになります。
昔の人は、病気はすべて鬼のしわざと考えていました。そこで、悪いことをする鬼が来ないようにと願って、豆をまいたというわけです。
つまり節分の豆まきは、一年の最後の月、2月3日に鬼を退治して、新しい年をむかえましょうと言う皆んなの願いなのです。
私は、5・6歳の年中、年長さんに、
2月3日は節分と言ってね、「豆まきを夜にお家でするんだよ」などと話しながら、節分の行事を進めていました。
節分の意味については説明(お話)しません。
2月3日は豆まきする日、「鬼は外、福は内と大声あげながら鬼さんに豆をぶっつけて鬼退治をする日となっているのね」「お家に鬼さんがいたら大変でしょう」と言いながら、鬼のお面を作っていたのです。
お面を作る時には、生活指導の意味から、
「お友達と仲良くしなかったら、鬼がやって来るよ~お友達と仲良くしようね」などと鬼を怖いものとして、子どもたちと向かいあっていたことが思い出されました。
続いて節分の意味について、2月3日が節分と決められてのには、どんな意味があるのでしょう。私が調べたことをお伝えします。一緒に見ていきましょう。
節分の意味は
節分とは、「季節を分ける」ことを意味します。
「季節の節目」西暦では、春・夏・秋・冬と旧暦では、立春・立夏・立秋・立冬に別れています。そうなると、どの季節に節分はあたるのでしょうか?
季節の区分について調べてみました。西暦では、以下のように区分されています。ご覧ください。
【春】3月〜5月 (3/1〜5/31)
【夏】6月〜8月 (6/1〜8/31)
【秋】9月〜11月 (9/1〜11/30)
【冬】12月〜2月 (12/1〜2/末日)
上記の区分で、季節の節目は「2月」「5月」「8月」「11月」に訪れます。
旧暦では立春が年の始まりにあたることから、いつのころからか節分といえば、立春の前日をさすようになりました。
立春を新年と考えれば、節分は大晦日になります。特別な意味を持つようになったと思われます。
このように、節分は大晦日にあたることから、節分の日に邪気を祓い、新年を幸多き年として迎えられるようにという意味を込めて「追儺(ついな)」の行事が行われるのです。
それが次第に庶民にも伝わり、節分行事が行われるようになったのです。
つぎに、どうして節分に豆をまく用になったのでしょう。昔の人が鬼についてどのようなイメージを持ち、節分に豆をまくようになったのか見てみましょう。
どうして節分に豆まくの?
豆には鬼を退治する効果があると信じられていました。
昔の人は、病気はすべて鬼のしわざと考えていたのでしたね。
そこで、悪いことをする鬼が来ないようにと願って豆をまいたというわけです。
つまり節分の豆まきは、一年の最後の日に鬼を退治して、新しい年をむかえましょうという、昔のおまじないのようなものだったのです。
それが今でも残っているのです。
鬼とは、邪気や厄の象徴で、昔は、災害や病、飢饉などの恐ろしい出来事は鬼の仕業と考えられていました。
「鬼」の字は奈良時代から使われていて、「おに」と読まれるようになったのは平安時代以降です。
平安時代中期に作られた辞典『和名類聚抄』によると、目に見えないものを意味する「陰(おん)」が転じて、「おに」と読まれるようになったと記されています。
どちらにも共通する「目に見えない」「悪いこと」が、具現化した姿が、角を生やして金棒を持った「鬼」の姿、ということです。
「鬼」に代表される魔物は、季節や年の変わり目に現れると考えられていたため、新たな一年を迎える節目だった「節分」は、鬼を追い払う絶好の機会だったというわけです。
つぎに節分のしきたり、慣わしについて見てみましょう。地域によって習慣、風習の違いはあると思いますが、あなたの地域では、どのような慣わしがありますか?一般的な慣わしを紹介します。
節分の慣わしには
- 豆まき
- 鰯の頭と柊(ひいらぎ)
- 巻き寿司のまるかじり
上記3つが挙げられます。ひとつ一つについて説明しますね。
1.豆まき
豆を撒く風習は、鬼の目を打ち、「魔を滅する」に通じるからという説があります。
炒った豆を、年男や一家の主人、厄年の人が「鬼は外、福は内」と大声で叫びながら豆を撒き、邪気や災厄を祓います。
炒った豆を使うのは、生豆を使って拾い忘れたものから芽が出ると再び悪鬼が芽を出してやってくるので良くないといわれているからです。
豆撒き後は、自分の年の数、または自分の年の数+1の豆を食べ、一年の無病息災を願います。
2.鰯の頭と柊(ひいらぎ)
鰯を焼いた時の煙と臭いが厄を祓うといわれ、節分の日には家の入口に鰯の頭を柊の枝にさしておく風習があります。
鬼の嫌がる鰯の臭いと、柊の葉の棘に痛がって、鬼が近寄らないので鬼門封じや厄除けになると昔から言い伝えられています。
地域によっては、にんにくなどの臭いのあるものをそえるところもあるようです。
3.寿司のまるかじり
関西を中心に、その年の恵方(年神様のいらっしゃる吉の方角)に向かって無言で太巻き寿司を丸かぶりし、新しい年が良い年でありますようにと願いながら食べるという風習があります。
巻き寿司を使うのは「福を巻き込む」からで、切らないのは「縁を切らないために」といわれています。
これで、「節分の豆まきの意味」については、終わりになります。
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管理人の私は、すっかり50年前に遡り、子どもたちと鬼について話し合ったことを、思い出しています。この思い出していることを、おしゃべりさせてください。
管理人は、「ひろすけ童話」として,教科書にも載った事がある有名なお話、童話「泣いた赤鬼」が大好きな1冊です。それで、この週になると保育室の本棚に、3冊そっと出していました。
朝、昼の自由時間に、目ざとく見つけて、本を手にじっと見ている子、本よりブロックに夢中になっている子とさまざまですが、3冊の本は、誰かが手に持っていました。
ページをめくって最後まで進んで、終わったら、必ずと言ってひとりの子が「先生これ読んで」と言ってきます。読んでやっているとひとり増え二人、3人となっていくんです。
この記事を読んでいただいている貴方は、「泣いた赤鬼」の内容はご存知と思いますが、下記に動画を用意しましたのでご覧ください。
泣いた赤鬼
この「泣いた赤鬼」の内容は、人間と仲良くなりたいという赤鬼の願いを助けてくれた青鬼のことでした。
保育室では、読み終わると、子どもたちは、一斉に感じた気持ちを発します。発しない子もいますが…
発する言葉は、「先生、赤鬼は、人間と仲良く慣れて良かったね」と喜んでいる子。「先生、青鬼さん可愛そうね、赤鬼を助けたのに村から出ていくなんて」…と受取り方はひとり一人違います。
私は、「そうね」というだけ、どっちが良いかなど言いません。子どもたちが、感じてくれるだけで良いのです。
私も、この本を読むたびに、青鬼の取った行動は、褒めるべきか、良かったのかと心に深く残ります。赤鬼を助けて、青鬼は滿足滿足と心のそこから思っているのでしょうか?
動画を見られた貴方はどう思われますか?
最後に
76歳すっかり年老いてしまって、子どもたちと過ごした50年前のことを思い出しながら、楽しくこの記事を書くことが出来ました。
節分の意味、豆まきの意味、リサーチして、調べて、私の知っていたことが、間違いでなかったことに安心しました。
私の保育園では、節分の行事は「お家で子どもさんと楽しんでください」と保護者の皆さんに伝えして、保育園で、鬼のお面を作り、このお面を家に持って帰り、お家で楽しんでもらっていました。
保育園で豆まきをしない理由として、まいた大豆を子どもたちが口にすると、不衛生になるからと言うことで、保護者の皆さんにはお願いしていました。
豆まきを、お家でやった子どもたちは、次の日は喜々として「先生、お父さんに豆ぶっつけたよ!お父さんお部屋の中を逃げ回っていた。楽しかった!」などと伝えてくれます。
経験を言葉で表現することで、多くの言葉を覚え、使いこなせるようになっていきます。
節分の行事についてこんな経験を持つ私です。楽しい思いを有難うございました。